特定社会保険労務士 森川友惠のブログ

特定社会保険労務士です。働く場に関わるすべての人に幸せを。そんな思いで活動しています。

テルハラってどうなんだろうか?

皆様、はじめまして。京都で特定社会保険労務士として活動しております森川友惠です。

 

長い間、別のサービスを利用してブログをアップしておりましたが、この春、社会保険労務士としての活動の場が大きく転換しましたのを機に、ブログもバージョンアップをいたしたくこちらでお世話になることにしました。過去の経験や日々の活動の中で感じることや、皆様のお役に立てそうな情報を少しずつアップしていく予定でおります。

どうぞよろしくお願いいたします。

「●●ハラ」という言葉が大流行り

私は社会保険労務士という職業柄、様々な場で話す機会を頂くことが多いのですが、最近依頼を受けることが多くなったテーマの一つに「ハラスメント」があります。新型コロナウィルスの影響で、職場ではテレワークや時差出勤などが活用され、実際に顔を合わせてコミュニケーションを取る機会がめっきり減少しています。となると、職場の人と人との関係性が希薄になり、信頼関係を築くために相当の努力(当然ながら費用も時間も)をされているけれども上手くいかないというお悩みを抱えておられる方も多く、結局はテレワークを辞めたというお話しも耳にしました。

 

そんな職場環境の変化に加えて、年齢や経験に国籍、雇用管理形態が異なる人(=仕事に対する価値観が全く異なる人)が集団で仕事をする訳ですから、意見の食い違いや様々なトラブルが発生するのは当たり前。ですが、この仕事に対する価値観の違いを受け止められず、力でねじ伏せようとする言動に走る方が少なからずいらっしゃり、実際に

「いじめを受けている」

「嫌がらせを止めてもらいたいけれど…」

と言ったご相談が昨年は急増しました。

 

ハラスメントを防止するために必要なこと

ハラスメントの対策や職場内で起こった場合の対処方法についてはまた別の日に書かせていただこうと思いますが、最も相談を受けることが多いパワーハラスメント(以下パワハラ)については、一般的に行為者となる確率が高い管理職層やリーダー職層については(※上司➡部下だけではなく、最近では部下➡上司のご相談が増えています。)一発アウトのブラック行為についてきちんと理解させ、絶対にその行為はさせないこと。

また、その対象者となる一般の従業員や職員には、ハラスメントについての正しい理解をさせること。そして何よりも大切なことは、何でもかんでも“ハラスメント”という言葉を使ったコミュニケーションを取らないように教育することです。

つまり、仕事で感じた違和感を“ハラスメント”という言葉で置き換えるのではなく、ちゃんと自分の言葉で説明しなさい。という事を教えるのです。

これをやらなければ、いつまでたっても職場から“●●ハラ”という言葉はなくなりません。

 

今朝、テレビで見た“テルハラ”って?

今朝、テレビで新入社員に電話応対を押し付けるのは"テルハラ"だなんて話を耳にしました。この4月、私自身も新入社員の方を対象にしたビジネスマナー研修をいくつか実施しておりますが、受講者の皆さんで電話応対が得意だと言う方は皆無です。電話に出ることで分かること(取引先だったり、部署の役割、人と人との関係性など)が沢山あるから、誰よりも電話に出なさいと教えます。

「新入社員だから…」

「とりあえず電話ぐらいは取れるでしょ」

「他にやれることがないから…」

と言った表現とともに、電話対応を押し付けてしまったら…テルハラと呼ばれても仕方ないのか??

 

それにしても“●●ハラ”という言葉、この世の中からなくしたいですね。

では、また。

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